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ヒューマンドラマ

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最初の晩餐(映画)の内容

『最初の晩餐』は、2019年11月に公開された劇場作品です。

監督・脚本は、サザンオールスターズのドキュメンタリー映画をはじめに、コマーシャルやミュージックビデオなどを手掛けた常盤 司郎さん。彼が7年の歳月を費やしたオリジナル脚本となっており、本作で長編映画デビューを飾りました。

映画『最初の晩餐』は、父の死をきっかけに、再度、家族になる姿を表現し、通夜から葬式にかけての新たな『おみおくりの物語』となっております。

本作の主人公である東 麟太郎を演じた、染谷 将太さんは7歳で俳優デビューをし、アカデミー賞新人俳優賞を受賞するなど輝かしい功績を持っています。また、戸田 恵梨香さん、窪塚 洋介さん、斉藤 由貴さん、永瀬 正敏さんと、日本映画界の実力派が夢の競演を果たしております。5名全員、常盤監督の脚本を読んで、その内容と可能性を見出し出演を決意したそうです。

さらに、森 七菜さん、楽駆さんなど若手の瑞々しい演技にも要注目です。

 

この作品は「食事」がキーポイントになっていて、オープンニングの病院の食堂で食べる不味いラーメンと対をなすようにラストには明るくて美味しい食べ物が用意されていました。見ていただければわかると思いますが、しっかりとしたストーリー展開となっており、とても良い作品でした。

全体の映像トーンと抑えた音楽がまた良い雰囲気を出しております。終始ジーンとくる映画でした。

キャストの皆さんが逸材で、お互いに主張せずにしっかりと本作のバランスをとっていると思いました。特に斉藤由貴さんの悲壮感はとても色めいて艶っぽかったです。

兄弟たち3人の子役の容姿と、成人した兄弟たちの容姿が3人とも本当によく似ていて、非常に感心しました。細やかなキャスティングもしっかりとしており、作り込まれた作品だなと思います。

どんどん物語に引き込まれる作品となっております。料理はどれも大切な時間を思い出させてくれる思い出となっており、久しぶりに親の味を食べたいと思えました。

また、最後の結末は涙なしで観られません。

あらすじ

カメラマンとして独立して2年目になる、東 麟太郎(染谷 将太)は、父・日登志(永瀬 正敏)の葬儀のために故郷へ帰ってきました。

姉の美也子(戸田 恵梨香)が通夜の準備が進めていると、居間でちょっとした騒動が起きました。母・アキコ(斉藤 由貴)が、通夜の席で出される予定だった弁当をキャンセルしていたのでした。
母は父の遺言で手料理を振舞うと言い、最初に運ばれてきたのは目玉焼きでした。親戚たちがざわつく中、麟太郎は「父が初めて作ってくれた料理」だと、気がつきます。

なつかしい手料理を食べるたび、思い出が麟太郎たちの脳裏によみがえってきます。

実は、父と母は再婚同士で20年前に家族となりました。父の連れ子は7歳の麟太郎(外川 燎)と11歳の美也子(森 七菜)。母の連れ子は17歳になるシュン(楽駆)でした。最初はぎこちないながらも、次第に家族となっていきました。

ある日、兄のシュンは22歳の時に、突然家を出て行きました。父も母もなぜか、止めようとはしません。それ以来、家族5人が揃うことはありませんでした。

そして通夜での手料理も終盤に差しかかったその時、兄のシュン(窪塚 洋介)が15年ぶりに帰ってきました。父の死をきっかけに、止まっていた家族の時がゆっくりと動き出します。

見どころ

これぞ日本!海外に誇れる作品

本作は、監督と脚本を務めた常盤 司郎さんが、7年の歳月を費やしたオリジナル脚本となっております。

日本映画を代表するスタッフや、広告業界のトップクリエーターなど業界の垣根を超えた、異色のチームによって仕上がっております。

演者と視聴者の知性と感性を信じた監督の自信が作品にみなぎっており、静かに盛り上がる感動の余韻は、他の作品では感じたことがないほどのものでした。

日本のみならず、海外でも堂々と勝負できる、日本映画史上・最高傑作です。

スタッフ

監督・脚本:常盤 司郎
音楽:山下 宏明

キャスト

東 麟太郎:染谷 将太 / 牧 純矢(少年時代) /  外川 燎(少年時代)
父・日登志の連れ子。カメラマンとして独立している。

北島(東)美也子:戸田 恵梨香 / 森 七菜(少女時代)
父・日登志の連れ子で、麟太郎の姉。

東 シュン:窪塚 洋介 / 楽駆(青年時代)
母・アキコの連れ子。22歳の誕生日に突然、家を出て行った。

東 アキコ:斉藤 由貴
麟太郎と美也子の血の繋がらない母親。

東 日登志:永瀬 正敏
登山家であり、65歳になる直前に亡くなる。

 

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最初の晩餐(映画)の感想

40代女性
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「49日のレシピ」を思い出しました。お葬式が自宅で行われることが無くなり、通り一遍のサービスしか受けることがありません。もちろん自宅が小さくて大勢呼ぶのは大変だから・お仕事をしていてそんな手間をかけることは出来ない・年寄りばかりなので体力的にダメだなど理由はあるでしょうが、死を迎えた最後の儀式であるお葬式で故人らしさあふれるものになればいいなと思えました。単に食事を元として家族が再生していく物語かと思いきやそれで終わらないから面白い、結婚している事実を全く知られないようにしたままにお付き合いを続けていくことなどできるのでしょうか。そういった事実は子供たちとしては知りたくない情報な気がします。このまま墓に持っていくくらいの覚悟が合ってほしかったです。実際にこういった形で献立を提供していくとして、思い出あるものがどれだけ作れるかは疑問です。自分自身は覚えていても家族はすでに忘れ去ったものとかありそう、現実にはありえないお話かもしれません。回想シーンに現代と2つの時を描く中で、戸田恵梨香さんをはじめとして有名俳優さん目白押しの豪華なお話でした。故人をしのぶ、まさにこれがお通夜の在り方とも言えそうです。

30代男性
30代男性

色々な映画を見てきましたが、控えめに言って大当たりと言ってしまってもいいレベルの出来。タイトルからして暗く重苦しいストーリーが展開していくと思いきや、とても温かくそして切ない、家族をテーマとした物語でした。見てて共感出来る所も多く、逆に共感出来ない所も映画を最後まで見てみると共感まで出来なくても理解は出来るようになったりと、気が付けばどっぷりと世界観にハマってしまいました。家族は皆が当たり前のように持っているモノですが、ふと考えさせてくれる。今も生きている父親や母親、既に亡くなった祖父や祖母の事を実際どれぐらい理解出来ているのか。それ以前に家族とはどんな存在なのか。過ごした時間が長ければ長い程家族として見なされるのか。何かあった時やどんな絶望的な状態になった時でも最後の最後まで頼れるのが家族なのか。この映画を見て、改めて私自身の家族について振り返るようになりました。そんな最初の晩餐最大の見所は何と言ってもご飯を食べるシーンです。確かにインパクトはないかもしれませんが、でも実際に家族と一緒に食べた食事って思い出として強く残ってるモノなんですよね。死んだ爺さんは●●が嫌いで、とか好物のステーキを焦がしてしまった母親とか。そんな家族でご飯を食べると言う共通の記憶が、このシーンを一番魅力的に仕上げたと言っても過言ではないと思います。また出演者の演技レベルが高く、台詞棒読みでその世界観を壊してしまっていると言う事はないので、安心して最後まで見れるのも強みです。

30代女性
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親の有難みって親が亡くなった後に気付くことが多いんですよね。私自身も最近親を亡くしたので、この映画は途中から涙が止まりませんでした。幼いころの思い出って、やっぱり家族で食卓を囲んでいたときのことが多いです。あのときこんな料理食べたな~とか、何気ない話だけど楽しくみんなで笑ったな~とか。親が作ってくれた料理って、自分でレシピ通りに作ってみてもなんか違うんですよね。それはきっと誰と一緒に食べたかが深く関係しているからだと思います。親子というと、血の繋がりがあってこそと思っている方もたくさんいるはず。私自身も血が繋がっているから離れられないんだと反抗した思春期のころもありました。でも、この映画を観ると一緒にいるのは血が繋がっているからだけではないということに気付かされます。正直、家を出ようと思えば誰だってこっそり抜け出すことはできるはず。でも、喧嘩してもその家にまた帰って行くのは安心させてくれる自分の居場所という認識があるからなんですよね。主演の染谷将太さんの演技は最高すぎて、「家族って何なの?」という疑問を一度でも抱いたことのある方は共感しまくると思います。あと、窪塚洋介さん。久しぶりに拝見しましたが、彼の演技力はやはりすごいです。出てくるだけで雰囲気変わりますね。親子関係や家族との関係に悩む方にはぜひ見て欲しい映画です。

50代女性
50代女性

家族は家族だからという理由からお互いに理解しあっていると、勘違いしている所があります。しかし、そのことに気づいた時にはすでに溝が出来ていることは少なくありません。この家族もそんな家族な気がしました。再婚で子供をお互いに連れての結婚のために、どこか家族関係が希薄になっていってしまい、いつの間にか息子が父から離れてしまった家族だと思います。しかし、父の死後に義母が、通夜に自分が手作りの料理を次々に出して行きます。その料理を見て、子供が気付く所がほっこりとした気持ちになりました。その料理は、父親との思い出を再現した料理だったというのが、とても良かったです。お通夜というのは、故人を偲ぶもので本来は、こういった故人と関係が深い料理を食べてみんなで偲ぶのがいいのかもしれないと思いました。血の繋がらない家族だからこそ、本当の家族になれるものなんだなと感動できました。登場している俳優さんたちが素晴らしく、それぞれが素晴らしい演技をして一つの作品になっていたと思います。主人公の撮影する写真が、冷たい感じがすると言われたのも、家族というものに対してコンプレックスを持っていたからかもしれません。こんな素敵なお通夜はないと思いました。

50代女性
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染谷将太さんが、さすがの演技力でとても良かったと思いました。存在感が際立っていたと思いました。戸田恵梨香さんが、深い悲しみと思いやりと、慈しみをたたえた表情がとても良かったと思いました。森七菜さんの、無垢で健気で正直で一生懸命な姿が、とても良かったと思いました。齊藤由貴さんが、安定したさすがの演技力で母親役を見事に演じていて、圧巻の存在感があったと思います。ほんとうの家族になっていくための、微妙な心の揺れが丁寧に描かれていてとても良かったと思いました。足の遠のいた実家に行った時のぎこちなさ、居心地の悪さ、冠婚葬祭の時だけ顔を合わせる田舎の口うるさい叔父さんたちが、とてもリアルでわかる、わかると思ってしまいました。ストーリーの描き方が、多くを語らない表現で止めているのが良かったです。麟太郎が、「家族って何?どうやったら家族になるの?俺わからないんだよ」と心情を吐露するシーンが、胸に刺さりました。その疑問に対する答えを両親が、過去の晩餐でこっそり魚の骨を取ってやったり、自分が嫌いなものでも子供の好きなものを作るという、行動で回答するという表現方法がとても良かったと思いました。見終わった後、気持ちのいい余韻に浸れるいい作品だと思いました。

30代女性
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臨場感がすごいなと思いました。なんかゆったりと時間が進んで何事もないときとかもありますが、お通夜ってそんな感じで、忙しい時と暇な時があって、そのときに過去のこととか思い返したりするものなので、お通夜の席にいるような臨場感がありました。集まってくる親戚の感じとかもあるあるで、すごくよくできた脚本だと思います。母親は、仕出し弁当を断って出す意味不明なメニューに意味があったりして、面白かったです。まあ、ちよっと理解できないところとかとありましたが、家族なんてそんなものな気もします。きらいなところとあるし、全てを許すわけでもないんだろうけど、家族再生に向かっていくってことはあると思うので、いい話だと思いました。斉藤由貴さんの役柄が現実とリンクしていたりして、なかなかスリリングでした。そして、永瀬さんはもうあんな大きい子のいる役をする年代なんですね。なんとなく、わたしのなかで永瀬さんは青年なのでびっくりしました。ずっとゆったりした雰囲気の中、ゆったりとしていない内容のことが起こる、なかなかおもしろい話だったなという感じです。死んだときに死んだ人のことを思い返すのが一番の供養なのだとしたら、このお父さんは幸せ者だなと思いました。

40代女性
40代女性

最初の晩餐、難しい家族キャストに斉藤由貴さん、窪塚洋介さん、他、母親は誰かと思えば斉藤由貴さん。子供の数が多いなと思えば子ずれ再婚の夫婦だった。
この作品のタイトルとテーマの言いたいことはわかる。通夜でここまで平常心で居られること、食事ができること、思い出を想起できること、それはもうわりきっている関係だ。家族として、夫婦として。そういうシチュエーションが何度か訪れる。息子の発言も冷たい。シリアスな家族でもそれなりに思い出を想起してゆくありようは、日常の中での遠慮がなくなり、愛がわからなくなり、それでも希望を持っているからだとかんじさせる作品だ。想起された家族の思い出のシーン、そして最後のシーン、結局はなんだかんだと葛藤はあるものの、家族を求めて家族がいなければ生きていけないんだなというメッセージを伝えているラストだ。シリアスなのか、アットホームなのか、泣かせたいのか、それともサスペンスなのか、どちらなのか、見ていて迷いはあるものの、ラストはアットホームなファミリー映画にまとまっていたので安心した。最初の晩餐、父がいなくなってからの始まりという意味だろうか。大黒柱がいなくなってからの家族のあり方が問われている作品だ。

40代女性
40代女性

映画「最初の晩餐」はまずタイトルに意表をつかれましたね。一般的によく聞くのは最後の晩餐ですが、この映画で取り上げられているのは最初の晩餐です。最初の晩餐とは?と思っていたら父の葬式の通夜の料理を指していて、それが最初と思わずツッコミを入れたくなってしまいました。ですがその料理をきっかけにして家族の時間を取り戻していくので、最終的には納得のタイトルです。主演は息子役の染谷将太で、その姉には戸田恵梨香、兄を窪塚洋介、母親役は斉藤由貴、父親役は永瀬正敏と実力派はズラリと揃った映画と言えます。正直なところ映画館の大画面で見るには絵が地味なシーンが多いのですが、演技達者な俳優、女優陣が揃っているので充分魅せてくれる作品と言えます。家族や親について改めて考えさせられる映画と言えますし、故人が好きだった料理を食べながら親しい人達と思い出を振り返るというのは正しく通夜や葬式の作法です。本来葬儀は生きている人の為に行うモノですが、最近は仕出し屋の弁当など儀式的なモノになりつつあると感じました。家族はしんみりと話をしているのに対して、周囲の親戚の言動は対比としてシリアスなシーンを引き立ててくれます。再婚同士の家族の微妙な距離感や血の繋がりがなくても確かに家族と感じられる部分など少々地味だけどいい作品だなと思います。

30代女性
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映画を見終わった感想としては非常に考えさせられる作品でした。ストーリとしては派手な展開はないものの「家族とは何か」と問われた気がしました。また、この作品は親目線と子供目線の2通りの目線から見ることができるのも見どころの1つだと思います。父親の訃報から始まり、残された家族みんなで思い出を振り返っていきます。家族の誰かが亡くなった時は今までの思い出を振り返ってみるものですが、それを料理を通して振り返っていることで「家族」を描いている映画であることがよく伝わり、良かったです。派手で特別な料理ではなく、普通のどこの家庭でも出されている料理であるというのがさらに家族での絆を深めているように思いました。その料理を通じて、今までの思い出、とくににこの作品では子供がいる男性と女性が再婚して家族を築いています。親子、兄弟間での複雑な気持ちを描きつつ、でも一生懸命寄り添ったり歩み寄ったりしながら家族になっていく様子が上手く表現されています。身近な「家族」がテーマであり、血の繋がりだけではなく、もっと大切なことは何なのかを教えられた気がします。涙が溢れますが家族についてもう一度考えさせられる温かい映画だと思います。

30代女性
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染谷くんが好きで、彼の演技が観たいと思って手に取りました。結果は最高!!とてもよかったです。出ている役者さんは豪華ですし、本当に淡々と進んでいきますが、最後に少しのびっくりと、少しホロッとして、あったかくなる、そんな映画でした。戸田恵梨香さんもすごくいい味出してますし、何よりお兄ちゃんがよかった。本当によかったです。お父さんとお母さんの子供への思いや、子供たちの抱えていた思い。凍っていた時間が、少しずつ溶けて、水になるようなクリアな気持ちになりました。人が亡くなる映画は苦手で、そして家族愛みたいなのも苦手でしたが(感情移入しすぎて辛くなるので…)、この映画は観た後もそんなに苦しくなく、むしろいい話だったなぁと振り返り、また繰り返して観たいなと思える作品でした。家族ってこうやって作っていくものなのかなと、少し考えさせられ、他人同士が家族になるのは奇跡とも言えるし、必然とも言えるし、ただ家族になることはそんなに簡単なことではない、と分かった気がしました。出演者さんたちの掛け合いが素晴らしいです。そしてやっぱり染谷くんの演技は引き込まれるものがありました。ご飯が出てくるのでお腹を空かした状態で観るのは避けた方がいいかもしれません。(笑)

 

まとめ

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