幕末高校生(映画)の無料動画フル配信｜DVDレンタルよりオススメ

歴史に興味がない方でも、過去の時代があり今に繋がっていることを感じてもらえる気がします。エンタメ作品として充分に楽しめ、夢があって良かったです。

個人的に時代劇が大好きで、玉木宏さんが演じる勝海舟がとにかくカッコいい！殺陣をするシーンはメロメロでした。

タイムスリップしてきた生徒の一人ひとりが違った形で時代に溶け込んでいる姿がドラマとして面白かったです。

良く出来たドラマといった感じですね。ラストの写真を観るシーンでジーンときました。バックトゥザフューチャーのように、次回作が観たい作品です。

幕末に教師と高校生がタイムスリップするというストーリーは幕末好きにとっては興味深い内容でした。タイムスリップ先で教師の川辺や高校生の高瀬が勝海舟に助けられたり、西郷隆盛と出会ったりするシーンにはわくわくしました。作中で川辺と勝海舟はどこか似ているなと感じられました。教師としての仕事にプライドを持っている川辺と戦争をしたくないという勝海舟はどちらも気が強い性格の持ち主です。しかし川辺は沼田と再会した後、彼と高瀬に教師として何もしていないと指摘されます。西郷軍と徳川軍が戦いの体制をとっていた際に日本人同士戦うものではないと意見した勝海舟は徳川に何もしていないと言われてしまいます。二人を観ていると強気のわりに大したことしていないとちょっと残念な気持ちになりました。しかしタイムスリップを機に川辺は教師としての仕事の向き合い方について考え直すようになり、変わっていくところには心が打たれました。川辺の成長は本作の感動するポイントであり、見どころになっていると思います。いきなり幕末に飛ばされたときはどうなるのかと観ていてドキドキハラハラしましたが、川辺が成長したということを考えるとタイムスリップして良かったのかなと思いました。

先生と生徒３人が、江戸末期にタイムスリップという、奇想天外な展開が楽しめました。玉木宏演じる勝海舟が、なんだかぐーたらで笑えます。イメージは、坂本龍馬を説得したり、物事に動じない堂々とした人だったのに、人間らしいですね。桂小五郎も、「逃げの小五郎」と呼ばれていたくらいですしね。歴史を変えた人物も、飄々としていたのでしょう。生徒は江戸時代はこんなものだと思っているようですが、日本史の先生の未香子は、自分たちが関わったことで、歴史が動いてしまっていることに焦りを覚えます。本当なら勝海舟が、西郷隆盛と話をまとめている日にも、その動きはありません。未来に帰ることも大事ですが、過去もこのままではまずいと感じ、現状維持だった自分を脱ぎ捨て、変わろうとした未香子はすごいですね。勝海舟に、西郷宛の手紙は途中で破られたことを知らせ、未来のために平和な日本になるよう、託します。自分のやるべきことも見えてきた未香子は、江戸時代に根ざそうとしてしまっている３人を集め、現代に帰ろうとします。教師を続け、何もしていなかった自分をやめて、生徒のために動こうとします。こういう人たちがいれば、未来は明るいですね。それにしても、せっかく帰ったのに、今度は明治！？

現代の高校教師と教え子たちがひょんなことから幕末にタイムスリップすることから始まる物語を描いており、そこから巻き起こる様々なトラブルを面白可笑しくコメディータッチで描かれているので幅広い年代に楽しめる作品ですね。タイムスリップしてきた時代は江戸時代末期の1868年、当時の日本では国内で無益な戦いを避けるために西郷隆盛との和平交渉に訪れていた勝海舟そこへ未来からやってきた高校教師の未香子が出会います。歴史の教師である未香子は勝に対して和平交渉が行われれば江戸で戦は起こらないと断言します。しかしタイムスリップが原因なのか時代の流れが思わぬ方向に変化していることに気づきだします。そしてタイムスリップしてしまった教え子たちを探しながらも元の時代へ戻る方法を探すのですがそれがなかなかうまくいかずになんやかんやと問題が発生してしまう様子が実に面白です。デトロイト・メタル・シティなどの話題作の監督でもある李闘士男監督がメガホンを取っており笑える要素が節々にちりばめられています。物語のキーマンとなる勝海舟を演じるのは人気俳優の玉木宏さんでなんとも言えない男前のカツさんとなっています。そしてヒロイン役の未香子を演じるのは石原さとみさんで2人は意外にも初共演です。

想像以上に充実したエンターテイメント作品だったと思います。過去の偉人に教えられ成長する教師と貴重な経験から一歩大人になる生徒、そしてちょっぴり変わってしまった歴史など、まさにタイムスリップものの王道でした。始まってみたら、タイムスリップもののセオリーを含んだコメディで軽快に話が進んで面白かったです。細かい設定や理屈なんて気にならなかったし、痛快に一気に畳み掛けてくれる部分も良かったです。また歴史弄りも程よく笑わせてくれて、更にちょっと感心させられてちょっと胸にも来ました。会談のシーンは中でも素敵でした。コミカルな部分やシリアスな部分、ハラハラワクワクな展開も見所です。エンターテイメントに必要な要素がふんだんに盛り込まれていて、テーマ性や感動性も高い名作でもあったと思います。玉木宏さん演じる、勝の男気が存分に堪能出来るクライマックスも必見です。それまでのヘタレっぷりが嘘のようで惚れ込んでしまいそうなぐらい、格好良かったです。前半はホントおかしく、後半はぐっときます。この作品を通じて、歴史って今につながっているんだなと考えさせられました。原作本が子供向けなのですが、大人でも十分満喫できる映画です。