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多十郎殉愛記(映画)の内容

映画『多十郎殉愛記』は、2019年4月に公開されました。

「木枯し紋次郎」シリーズや「狂った野獣」などの中島貞夫監督の20年ぶりとなる長編劇映画で、「殺陣の魅力を存分に見てもらうこと」をコンセプトにした時代劇。幕末の京都を舞台に、己の剣の強さを持て余す男が、命を懸けて戦う姿が描かれています。

主人公の多十郎を高良健吾さんが熱演し、おとよを多部未華子さん、腹違いの弟・数馬を木村了さんが演じ、監督補佐として、中島監督の一番弟子の熊切和嘉監督も参加しています。

あらすじ

時は幕末。京都の貧乏長屋に住む清川多十郎（高良健吾）は、ワケありの小料理屋女将・おとよ（多部未華子）に何かと世話を焼かれながら、ぐうたらに日々を過ごしていました。

元々は、長州で名うての侍でしたが、親が残した借金から逃げるために流行りの脱藩浪人となった今は、己の鬼神のような剣の強さを持て余し、大義も夢も目的もなく日々を過ごしています。一途なおとよの想いに気付きながらも、頑なに孤独であろうとする多十郎。

その頃、新撰組の勢いに押されている京都見廻組は面目を保つため、取り締まりを強めていました。ちょっとした喧嘩から恨みを抱いていた岡っ引きの密告により、多十郎の存在を見廻組に知られてしまいます。

京都を不穏な空気が覆う中、勤皇を胸に腹違いの弟・数馬（木村了）がやってきます。多十郎は故郷へ帰るよう説得しますが、数馬は自堕落に生きる兄を責めます。そこへ見廻組が急襲し、数馬は目を負傷します。

おとよに数馬を託し、2人が無事に京を離れるまでおとりとして町中を逃げ回り、追う役人を斬って斬って斬りまくる多十郎。多十郎にとって人生最初で最後の、命を懸けた戦いが始まります。

見どころ

チャンバラ

本作は、昔ながらのチャンバラ映画です。効果音や音楽の入れ方や、タイトルの出し方なども昔ながらの懐かしさがあります。そして、チャンバラと言えば殺陣。

主演の高良健吾さんは、撮影の2ヵ月まえから殺陣の練習をし、クランクインの2週間前には撮影場所である京都入りしていたそうで、気合い十分で挑みました。殺陣をつけてもらうのは現場に行ってからなので、現場で覚えなければいけません。20分くらいのシーンに五十手もあったりと覚えられないほど多かったのですが、2ヵ月の練習で基礎を習得していたので、身体が動いていったそうです。

後半の殺陣のシーンでは太ももが露わになり、ふんどしが見えるぐらいリアルな殺陣になっています。

5万回斬られた男

鑑賞した人のコメントにもありましたが、本作には”5万回斬られた男”と呼ばれる俳優の福本清三さんも出演しています。福本さんは、50年以上に渡り、時代劇や現代劇で、斬られ役や殺され役を演じてきていて、”先生”とも呼ばれている方。

高良健吾さんも稽古でお世話になったそうで、目の前で斬られる演技も見たようです。そんな福本さんがどこで斬られているのか、注目です。

スタッフ

監督：中島貞夫
脚本：中島貞夫、谷慶子
監督補佐：熊切和嘉、谷慶子
音楽：栗山和樹
主題歌：中孝介「Missing」

キャスト

清川多十郎：高良健吾
長州藩の脱藩者。

おとよ：多部未華子
ワケありの小料理屋女将。多十郎に好意を寄せる。

清川数馬：木村了
多十郎の腹違いの弟。

三島ゆり子

栗塚旭

山本千尋

永瀬正敏（特別出演）

溝口蔵人：寺島進
最強の敵として立ち塞がる抜刀隊隊長。

多十郎殉愛記(映画)の感想

まとめ