スワロウテイル(映画)の配信無料動画フル｜DVDレンタル/Dailymotion/Pandora/Miomio/9tsuよりオススメ

目的が無ければお金なんて要らない。目的が無くなった時にお金の価値って全く無くなってしまうものなんだなと。それがわかった時のアゲハの心情を描いた構成がとても良いと思いました。

なんでわたしはこんなにこの作品が好きなんだろう。もう何度も観てしまっています。岩井俊二監督作品の中でも1番好き。というかこれまでの邦画トップ3に入ります。
なんでこんなに好きなのか分からないですが、すごく魅力的な作品です。

Chara演じるグリコがアゲハと初めて会った時に、日中英のごちゃまぜ言葉を話すシーンがあるんですが、癖になるほどずっと聞いていたいです。本当にCharaさんは凄いですね。

エンドロールでめちゃくちゃ泣きました。制作陣もキャスト陣も全員が素晴らしくて最高でした。とにかくめちゃくちゃ良いので、多くの方に観てほしい一作です。

おとぎ話のように始まるプロローグが切ないほど美しい映画。昔々、Yenが世界でいちばん強かった頃、YenTown円都(架空の東京)にはいろんな人がおりました。他所から来た彼らは円盗と呼ばれながら懸命に生き夢を追って、そして死んでいきました。娼婦をしながら兄を探すグリコ(CHARA)はステージで夢を追う歌姫。潜伏する暗殺者、器用に盗みを働き生き抜こうとする子供達、娼婦に安らぎを求める男たちと娼婦を食い物にする男たち。騙し騙され闘ういくつものマフィア。夢を追ってきたものの這い上がれない多くの人々が蠢く円都。いくつものストーリーが交錯する群像劇です。何度見返しても新しい発見がある多彩色な映画でもあります。スワロウテイルバタフライとは揚羽蝶。グリコの胸のタトゥーであり、彼女の本名の小蝶。夢を叶えたいとYenTownに来た人が多くはこの蝶のようにはぐれあっけなく死んでいく、その象徴のような存在です。ストーリーを追いながら見るのもいいのですが、細やかな描写が生々しくも美しく、ぼんやりと眺めても惹きつけられる奇妙な独自の美学がある映画です。歌姫グリコの歌うテーマ曲が心に巻きつき離さない感触は、岩井監督の世界観ならではのものです。

どこか無垢でいながらも少し残酷な世界と、女の子を撮らせたら最強の監督である岩井俊二さん、そして物憂げな可愛らしさに溢れたcharaさんが「ピクニック」以来のコンビを組んだ映画で、近未来ものともディストピアものとも音楽フィルムともいえる作品です。岩井さんらしい陰影の強い映像と、スラム化した街の猥雑さとエネルギーが混じり合い、弱者の世界ながらも妙な力が感じられます。このYenTownの雰囲気がどこか「アキラ」や「パトレイバー」などのアニメの世界観と似ているのは押井守さんの影響らしいのですが、実写でここまで表現されているのは見事です。この映画の魅力のひとつはcharaさん率いるYen Town Bandの音楽です。プロデューサーがMr.Childrenなどでお馴染みの小林武史さんで、その音楽はパワフルかつ美しく、charaさんのハスキーなウィスパーヴォイスを生かした最高の仕上がりになっています。主題歌の「Swallowtail Butterfly」はオリコン1位になり、よくカバーもされる名曲ですが、是非聴いて欲しいのは映画中で歌われている「マイウェイ」です。手垢のついたおじいさんの曲というイメージが一転し、格好いい曲に生まれ変わっています。どこか刹那な世界と音楽という組み合わせは耽美で美しい。是非、その世界を味わって欲しいです。

現世に限りなく近い仮想世界のエンタウンでエン（お金）を稼ぐために色々な人物、組織が入り乱れ、様々な混乱の中を生きる母親を亡くした少女を主人公とした映画です。一応主人公はその少女なのですが、三上博史やCharaの生き様もリアルに描かれています。偽金界のボス（江口洋介）がエンの磁気データが書き込まれているテープを探しあの手この手この手で主人公たちの前に立ちはだかります。Charaは「エンタウン・バンド」のボーカル役で武田鉄矢の「マイウェイ」を歌ったりするシーンもあります。その恋人役である三上博史は江口洋介の組織から逃げ回り何とかエンを稼ごうとするのですが最期は悲惨なものでした。結局、この世の幸せに「エンなんてどうでもいいや」というオチが付くのですがとにかく岩井俊二監督の「エンタウン」に関するこだわりが凄く映画監督として絶大な評価を受けるようになったきっかけが本作であったと思います。２０年以上前の作品ですが私は本当にこの作品に感銘を受け、当時主流だったビデオテープに録画し、友達等に貸して評価を聞いたりしていました。３回くらい観ないと全容がつかめないような内容ですがこの作品は絶対に観て損は無いどころか「素晴らしい作品に出合えて良かった」とご満足いただけると確信しています。

私が生まれる前の作品で何度も親から勧められていたことを思い出してDVDを借りて鑑賞。物語の切り込み方とリズム感そして世界観が独特でありながら、新鮮で日本映画を下に見ていたのが恥ずかしくなるような映画で観てよかったと思える作品です。若い江口洋介さん、渡部篤郎さん、三上博史さんなどは新鮮で雰囲気も良くて魅力的に思えました。円が1番強い時代に円稼ぎに外国人が集まるといった内容で、劇中では英語・中国語・日本語とそれぞれの国の言語が混ざっていながらもバランスが取れているので見てて違和感なく楽しめました。中でもフェイホンがグリコの反対をよそに努力して音楽活動で成功しようとする姿とかオーナーがアゲハを殺すことを止めるところとか本来円目的で来た面々が少しずつ無意識のうちに変わっていって周りに影響を与えているところは見どころの一つですね。日本映画なのに字幕が流れるから読むことによってより内容に集中もできるし、ほんとに騙された気持ちで一度見てほしいです。ちなみに観ている最中だけじゃなくて、ラストの江口洋介さんのあのシーンは見た後も考えさせられ奥が深い。公開されて20年以上たっている映画とは決して思わないむしろ今だからこそ楽しさ、驚き、感動の3つが味わえる作品だと強く思います！

舞台となっているのは薄暗い裏社会なのに、青春映画のような瑞々しさが感じられる作品です。登場人物は堅気ではない普通でない人ばかりで、ストーリーも日常離れしたものですが、この設定で安っぽいB級映画のようにならなかったのは、岩井俊二監督の手腕によるものなのでしょう。また、俳優陣にCHARA、伊藤歩、江口洋介、三上博史、渡部篤郎など、信頼できるキャストを揃えることで、高いクオリティーの演技を観せられたことも、成功の一因となっていると思います。そして、イェン・タウンという架空の移民街。この、東京にあって、主にアジアからの移民しかいない町が、ストーリー中で起こる事件を可能にしています。ビジュアルの芸術性においても、国籍も曖昧な架空の町でなら、自由に演出することができます。この映画で作り上げられたイェン・タウンの薄汚い美しさは、一見の価値ありです。しかし、治安の悪い移民街の情景や、そこで起こる出来事には悲痛なものが多く、だからこそ、そんな中で生きる彼らが持つ希望、期待に青春を感じるのかもしれません。そして、CHARAの歌。本業がシンガーであるCHARAに、歌う役がまさにハマり役なのは言うまでもありませんが、CHARAの持つアーティスティックな雰囲気と、その音楽は、映画の中の華となり、情緒を与えていたように思います。

映画『スワロウテイル』は149分と２時間以上の比較的長い映画ではありますが、間延びする事なく見ている間は映画内架空の都市“円都（イェン・タウン）”の世界に没頭できます。冒頭から日本語、英語、中国語がミックスされたナレーションでぐっと映画の世界に引き込まれる。登場人物がみな魅力的で2時間を超えるストーリーの中で誰を主人公と言えばいいのかは難しいが、私が圧倒的に魅了されたのはCHARA演じる娼婦グリコ。劇中で話される彼女の中国語は発音が美しく、とても正確！それがあのCHARAの甘くスパイシーな声で紡がれる本作は、それを聞くためだけにも見る価値あり！劇中ではCHARA演じるグリコが日本語、英語、中国語が混ざった歌詞の歌を歌うシーンも多くあるのでそちらも必見！もう一つの見どころは、まだ初々しい伊藤歩だろう。伊藤歩演じるアゲハの役柄とも相まって幼い少女からの成長の姿がまぶしい。非常に登場人物が多いのもこの映画の特徴ではあるが、それぞれの登場人物がみな魅力的でそれぞれが映画内架空都市“円都（イェン・タウン）”で生きていくためのギラギラした思いを持っている。またそのキャストが、“え！？ここでこの人がこの役！？”と驚くほど豪華。ベテラン俳優、個性派俳優目白押しなのであきずに楽しめる２時間になります。

独特な世界観、何よりもCHARAの魅力満載の映画です。日本の円が世界で一番力を持っている世界で円をもとめに来た外国の女性から産まれた主人公の名もない少女が母の死により売り飛ばされる所から物語がスタートする。すごく異質な世界なんだがどこか馴染みのある世界に感じた。公開当時はあまり感じなかったが現代（コロナ前ぐらい）と似ていると思う。色々な国の人が行き交い、そこに不信感や差別的な感情を多少なりとも持っている自国民、そんな中で生きていくことの大変さ、人種差別、お金、愛を見事に映像で表現しています。特に映画で流れる楽曲の数々は今、聞いてもかっこいいし、CHARAさんの声に震え上がる事間違いありません。脇を固める俳優さんも豪華ですごく見応えのある作品になっています。特に渡部篤郎さん、山口智子さんがかっこよかったです。私が好きなシーンはCDデビュー決まったCHARAさんに三上博史さんが「なんでも普通にしたらいいんだよ」愛し合った後に胸元のアゲハ蝶のタトゥーに「飛べ飛べ飛べ」といちゃいちゃしている所が好きです。大きな世界に羽ばたいていってくれと思いを込めて、そして誰よりもお前の事を愛しているという感情が久々と感じられるシーンでした。ストーリー展開も早く何度観ても楽しめる作品です。

架空の都市、円都(イェンタウン)のお話。かつて円の価値が上がって不法移民が押し寄せる日本での貧しい人々の物語。いろんな言語が混ざって、ここは日本？と思うような世界観。砂漠やスラム街が出てくる独特な世界観がよかった。円を稼いで祖国に戻り大金越智になろうとする話。お金を求めて来たはいいが、貧しい生活で人々が求めていた生活とかけ離れた生活。お金という欲望に塗れた中で、お金以外の大切なものに築かされるような最後。最後みんなで燃やすシーンが心に染みた。お金という欲望に我を忘れて目的を見失うのは現代社会でも同じことと言えるんじゃないかと考えさせられた。”あいのうた”も好きだけど、劇中でCharaが歌う”My Way”はフランクシナトラの歌う原曲とは違い映画のストーリーが染みて少し寂しいような感じがした。それがとても良くてYoutubeで何度も聴いたけど劇中で歌ってるやつの方が好き。また俳優陣がとても豪華。渡部篤郎が演じるランが最後にマオフウに「あんた、今日は厄日だな」っていうシーンがかっこよかった！自分が生まれた年にこんなにもいい映画があったなんて！普段日本の映画は見ないけど、こんなにもいい映画があったなんて初めて知ったしこれを機会にこれからも日本の映画を見てみようと思えた。

この映画を私は21歳のときに映画館で見た。鮮烈に記憶している。今でも、イエンタウンを訪れ、グリコ達に会いたくなると見返している。この映画を際立たせるのは、なんと言ってもCHARAの歌声だ。夢の階段を上り始めるときの「マイ・ウェイ」・「Swallowtail Butterfly　～あいのうた～」は圧巻の一言だ。伸びやかに、心底楽し気に歌うグリコ。その煌めきに私は魅了された。こうゆう風に輝きたいと思った。イエンタウンで暮らす彼ら彼女らは、一日一日を、一瞬一瞬を逞しくいくている。一歩間違えれば、奈落の底に転落するかもしれない。死が待っているかもしれない。ぎりぎりの環境で、文字どうり必死で生きていく登場人物たちを見て、私は自分も一瞬を大事にしっかり生きていこうと思った。「円」を夢見て、「円」を求めてやってきた円盗である彼らは、スターダムに上り詰めていく過程で、組織の抗争に巻き込まれていく。「円」を盗むことで彼らは幸せを手に入れたのか。芋虫からアゲハ蝶になれたのか。私は若かりし頃、自分なりに夢を持って邁進していた。その頃望んだものは手の中にあるが、本当に探していたのは平穏で仲間と家族の会いに囲まれた生活だったと思う。

大げさに言えば、日本映画が1歩前進したかのように何か突き抜けたものが感じられた作品です。『スワロウテイル』は「円都」と書いてイェン・タウンと読むなどの細かい設定が面白く、公開当時はこれらのディティールが相当に新しく感じられました。また英語、中国語、日本語などさまざまな言語が飛び交うキャストらの会話は新鮮で、それまでの日本映画には無い世界観が堪能できたことも大きいです。劇中に登場するバンドである「YEN TOWN BAND」のアルバム『MONTAGE』が、現実にサウンドトラックCDとしてリリースされたことも、話題になりました。ミュージシャンのCHARAがボーカルであるが故、独特の世界観をより一層エモーショナルなものにしていると思います。退廃した街、混沌とした世界観、劇中のナレーションももの悲しいというよりは、どこか違う世界のSF映画のようでした。そんな街に住む円盗たちの物語は、一見たくましいようでもあり、もろくも感じられます。映画『Love Letter』で話題になっていた岩井俊二監督の名を、より多くの人に知らしめた作品とも言えるでしょう。三上博史や江口洋介、伊藤歩、桃井かおりなどキャストも豪華です。