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なにこれ？と言う展開はあるけど、それが腑に落ちるのは、細部までしっかりと詰められたストーリーがあるからこそ。セリフの端々に人間の生き様が垣間見れる。凄い創造性があるにも関わらず、そのリアリティーはドキュメンタリーと思うほどの重厚感。

人間ソナーの今となってはオダギリジョー妻・香椎由宇の存在感は半端ない。

役所広司艦長の演説はイチイチ泣かす！

ストーリーはちょっとSFっぽくて、戦争モノとはまたちょっと違うような気がした。頼りの兵器が女の子。従来型のソナーを耳とするなら、ローレライは目。三次元的に海中を「見る」ことができる、って発想は面白い。

何だろうという展開が何回かありましたが、それを超える感動と衝撃を覚えましたのが印象的でした。現在から10年以上の作品にもかかわらず細部まで凝られているストーリー展開でとても興奮と感動の嵐でした。CGの荒さと言い、気にかかり少し突っ込み所が多い作品でしたがロマンが凄かったので、逆にここまで押されると面白い。例えば、汚れが全くない衣装だったり、パキパキしてるような衣装だったり、革のジャンパーだったりと世界観が面白かったです。リアリティーはドキュメント並みの重厚感でちょうど良かったと思いました。仲間が犠牲になっても任務を遂行した役所広司艦長の判断力と決断はすごくかっこよかったと思いましたし泣けました。生死が関わってくるのでちょっと視聴がキツいかなと思って見てたのですがそんなことなく穏急が良い感じになっていたので最後まで身は入ることが出来ました。この映画に関わった方はとても熱心に映画を制作したんだろうなと思わせてくれた部分が沢山見え良かったと思います。個人的に最後まで生き残ったパウラと折竹の後のストーリーの続きが気になりました。自分は好きな俳優さんが揃っていて良かったそして豪華なキャストで良かったです。

今回の作品を見て、戦争に対する考え方が変わりました。私が思う戦争は国の為に戦う、国の為に自分を犠牲にする。自分を犠牲にすることが、戦争で戦う者の宿命、そして美学と思ってました。しかも、その考えは一兵の思い、考えではなく、軍隊を指揮する上司の考えであって、その考えを部下に教え伝えているものだと思ってました。しかし、この作品は違いました。役所広司演じる少佐が部下の軍隊に向かって、祖国の最後の希望だと言いつつ、1人も死なせないや同期を見殺しにするなと言う言葉を発していました。普通なら祖国の最後の希望なのだから、誰かが犠牲になっても国を守り切るぞという考えだと思うのですが、今回の作品の少佐は国は守る、だか、1人を死なせないという考えであったのです。国から国を守ることを指示されている少佐が国を守るが人も絶対に守るという強い意志を感じられました。また、少佐の部下である、柳葉敏郎演じる大尉が少佐に向かって、子供たちには未来を残したいといったシーンにも深い意味を感じました。子供たち、イコール、日本に住む子供たちを考えると思いますが、私は大尉の部下である軍隊すべてを大尉は子供たちと表現しているのだと思いました。今回の作品は国を思う気持ちと、人を思う気持ち、両方が兼ね備えられていると思いました。

ストーリーはSFというかファンタジーじみていて、かなり荒唐無稽なお話なのですが、映像面ではとても迫力のある映画です。第二次世界大戦末期、既に同盟国のドイツが降伏して、広島に原爆が投下された後のまさに終戦直前の時期で、潜水艦と駆逐艦などの海軍の戦闘がかなり精彩に描かれています。主に映像面で、普通にミリタリー映画としても合格点な作品なのではないでしょうか？また登場人物たちの鬼気迫る演技が、作品にリアリティを持たせることに成功していますね。役所広司さん演じる固い信念を持った潜水艦艦長と、それを慕って従う若い兵士たちは、まさに理想の上司と武漢の関係。さらに、ヒロインのパウラを演じた香椎由宇さんの登場シーンは印象が鮮烈でしたし、不思議な存在であるはずなのに違和感がありませんでした。監督の演出が上手いのだと思います。ストーリーもとてもテンポが良くて、途中でダレることがありませんでしたし、音楽も効果的に使われていたと思います。集中心を途切れさせることなく、最後まで見続けることができるでしょう。ストーリー自体はリアリティ皆無なのに、雰囲気はリアリティに満ちている、そんなある意味滅多にない名作と言えるような映画でした。

公開当時、映画館にてこちらの作品を鑑賞しましたが、海の映像が美しかったことを覚えています。それと同時にこの映画のタイトルの元になっているローレライ・システムの凄まじい威力と性能とが、表現の対比になっているような錯覚も覚えました。役者さんたちも皆さん素晴らしく、中でもこの物語のキーパーソンである「パウラ」を演じた香椎由宇さんが美しかったです。お話としては太平洋戦争末期、広島への原爆投下の後の二つ目の原爆投下の阻止を目指していくストーリーですが、途中から史実とは異なるオリジナル要素が入ってきたりと全編を通して見るとSFファンタジー要素も含まれたものでもあると思いますが、ストーリーがしっかりと作りこまれており、最後までストーリーの流れの勢いが止まることなく、楽しんで観れた映画でした。ストーリーの終盤手前に仲間を救うための犠牲があり、そこからそれぞれの人物に感情移入して劇場で大号泣してしまい、最後まで涙をこらえることなく号泣し続けて見終わった後に化粧直しのためにお手洗いへ駆け込んだほどの作品でした。全編を通してストーリーのキーになる部分で「モーツァルトの子守歌」が流れますが、その音色の優しさと美しさが耳に残ってあれから１０年以上が経っていますが未だにふっとあの優しく美しい旋律を思い出すことがあります。