英雄たちの選択の見逃し無料動画配信と再放送情報6/24斎藤道三｜Youtube/Dailymotion/Pandora/Miomio/9tsuよりオススメ

斎藤道三は一代で油売りから美濃の守護代まで出世したと言われていました。しかし、近年この説は覆り道三の父と二代にわたってなされたものだとわかりました。道三の父がエゴマ油を売っている道中で美濃の国に目を付け、やがて家臣に取り立てられ立身出世していったらしいのです。息子、道三はその父の遺志を受け継ぎ、わずかの期間で守護代へと上りつめ、権力を手中にします。しかし、時は戦国時代。周辺は敵に囲まれていました。そんな時、織田家からの和睦の話が舞い込みます。その代わり娘、帰蝶を織田信長に嫁がせなければなりません。道三は尾張、織田との和睦を選択します。この選択は後に織田信長が天下を取った布石となったと言っても過言ではありません。道三は疎んじていた息子義龍に討たれますが、その精神は娘婿織田信長に受け継がれました。道三亡き後、桶狭間の戦いで今川義元を破った後は一気に天下取りの道を突っ走ります。ただのうつけものではないと、道三が見抜いた通りの人物だったのです。道三の娘、帰蝶のその後ははっきりとはわかりません。大河ドラマの中には信長と共に本能寺で戦い、共に死んだシーンが描かれた作品もあります。しかし可能性は低いそうで、今回の「麒麟がくる」ではどのようになるのかが楽しみです。

今年の大河ドラマ『麒麟がくる』で一躍注目度が高まっている戦国大名斉藤道三についての特集でした。従来、一介の油売りから権謀術数を駆使して一代で美濃の支配者に伸し上がった、下剋上の代表格みたいに扱われていた斉藤道三ですが、実は父親との二代にわたる美濃乗っ取り劇であったことが、近年の資料発見で明らかになっています。しかし、例えば司馬遼太郎氏の『国盗り物語』などの有名な創作作品で従来説が採用されているために、この新たに判明した事実はなかなか世間に広がっていませんね。今回はそんな斉藤道三の生い立ちについての真実が明かされる番組となっていました。今まで、斉藤道三と言えば、織田信長を主人公とした物語に舅として登場することが多く、いわば尾張側からの視点でしか描かれることがなかったですから、今年放送されている、美濃側からの視点で描かれた『麒麟がくる』の斉藤道三像はとても新鮮でしたし、斉藤道三と織田信秀(織田信長の父親)が雌雄を決した加納口の戦いがクローズアップされたのはとても良かったと思っています。思えば、織田信長も江戸時代以前は天下人として扱われていなかったといいますし、歴史上の人物の評価が時代によって変化してゆくことを想うと、これから斉藤道三に対するイメージがどう変化してゆくのか楽しみです。

今年の大河ドラマ「麒麟がくる」の、初期のキーパーソンでもある斎藤道三を取り上げた以前の番組の再放送でした。かつての説では一介の油売りだった道三が一代で成り上がって遂には美濃一国の支配者となった、という事で戦国下克上の代表的人物とされていました。しかし、さすがに何のコネもない中でそこまでの大出世をするというのは無理があるのではという部分もありました。同様の成り上がりの例としては北条早雲や豊臣秀吉などが挙げられますが、早雲の場合には今川家に妹が嫁いでおり当初は今川の力を借りていたわけですし、秀吉の場合には織田家自体が膨張していく中で自分も出世したという背景がありました。ですから、今回の道三二代説というのは実にしっくり行くものであり、これだけの時間をかければ確かに国盗りも実現出来た可能性はぐんと高まったと納得出来ました。今回は書状に書かれた来歴を決定的な一次資料としていましたが、それを補う傍証についても地道な研究がなされていて、素晴らしいと思いました。また個人的にはこうした道三の新説についてだけでなく、千田嘉博先生の土岐氏の城郭実地調査が興味深かったです。毎回、千田先生が登場すると磯田先生のテンションが妙な具合に上がるのも、ちょっと面白く見ています。