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アジア映画

 

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墨攻の内容

映画『墨攻』は、日中韓の合同制作で2006年にアジア各地で公開されました。

『墨攻』は、戦国時代の中国を舞台にした酒見賢一さんの歴史小説です。その漫画版は1992年から1996年まで「ビッグコミック」にて連載されていました。

今回の映画は、『墨攻』の漫画版を原作としています。

監督のジェイコブ・チャンさんは、1996年に原作の『墨攻』を読み、その時から「ヒーローのいない反戦映画を撮りたいと」思うようになったそうです。

これまでの反戦映画とは違い、「勝つための暴力は使わない」という視点で今作は制作されています。

謙虚な革離が次々と策を成功させていくのがたまらない。
目の前の欲で頭が一杯の王様や、世間知らずの王子を上手にかわしながら、思い通りの展開に進めていくのが凄い。

武器や人員に限りがあっても、知識でここまで立ち向かえるのかと目が覚める思いです。ヒロインとも呼べる逸悦が、無残な死に方をしてしまったのが意外でしたね。

まず展開が早く、ほとんどが戦争の場面になるので観ていて飽きないところがいいですね。潤沢な予算では無さそうだけど、安っぽいシーンはなく細かいところにも目が行き届いた作品だと思いました。

戦国時代の映画の中でこの時代が1番好きです。平和を求めそれぞれが信じた生き方をしているのが響きます。あとアンディ・ラウかっこよすぎ!

決して誰もが知っている漫画や映画ではないのですが、マイナーな漫画を映画にする制作陣に対する評価が意外にも高かったです。もちろん内容もおもしろく、展開が早いので飽きることなく見れる映画になっています。

ただ、なかには「原作の漫画や小説の内容を頭に入れていた方が楽しめる」といった声もあったので、映画をより楽しみたいという方は原作を読むことをお勧めします。

あらすじ

紀元前370年、中国の趙は10万の大軍で燕を攻撃する。

趙と燕の国境に位置する小国の梁は、戦略的にも重要地であるため趙の攻撃対象になってしまう。そこで梁は絶望の中、「非攻」を信念とし兼愛を思想とする「墨家」に助けを求める。

だが、趙の攻撃が始まっても「墨家」からの援軍の気配はない。

趙の軍を率いるのは猛将で戦略家の港淹中。和睦と降伏が叫ばれ、梁王は騎馬隊を派遣し書状を送る。

そこへ、墨者の革離と名乗る一人の男が現れ、革離は城内で降伏した場合、どうなるかを説き始める。

革離は墨家を招聘した証の牙璋玉をなぜか持っていなかった。革離はたまたま忘れただけと言うが、偽物の可能性があると王は家臣から進言される。

梁王は革離と謁見し、今後の作戦を聞くと、趙は燕へと攻め込む途中のため、革離は1カ月間城を守れば趙は撤退するはずだと言う。

革離はあらゆる可能性を考慮し、限られた中での作戦を立てるが、多くの問題が立ちふさがる。

一人奮闘するする革離に民や兵士は、革離に対して信を置くようになるが。。

見どころ

映画『墨攻』の見どころは、大国の攻撃に対して策を考える革離の奮闘です。

力よりも知恵が武器になるというメッセージがあるので、勇気が湧いてくる方も多いのではないでしょうか。

守りの戦いといってもやはり戦争の映画なので、迫力あるシーンももちろんあり、迫力のある戦いが好きだという方も楽しめる内容になっています。

スタッフ

監督:ジェイコブ・チャン
脚本:ジェイコブ・チャン
音楽:川井憲次

キャスト

革離:アンディ・ラウ
非攻を思想とする「墨家」。梁城城主の要請により一人で梁に乗り込む。梁を趙から守るために奮闘する。

港淹中:アン・ソンギ
梁を攻める趙の将軍。城攻めの達人。

梁王:ワン・チーウェン
梁城の城主。息子の梁適からも内心蔑まれている。卑怯で執念深い。

逸悦:ファン・ビンビン
騎馬隊を率いる女性。革離を慕っている。

子団:ウー・チーロン
弓の使い手。謀反を疑われてしまう。

梁適:チェ・シウォン
梁城城主の息子。世間知らずだが、革離の考えに触れ、次第に大人になっていく。

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墨攻の感想

40代男性
40代男性

戦国時代の中国を描いた人間性や小説の映画版ですが、小説の時には、もっと心情や考えを前面に押し出していた感じだったのですが、この映画版では心情を考えさせられるシーンが少なく、戦のシーンが目立ち、深い感動に結び付いていきませんでした。所謂、ただ場面が変わっていくというような感じだったのです。最初はもっとヒーローアクションものなのかと思っていたので、この様な、国や人間のからむ切ない話で、驚きました。また、原作の内容を周到しているのせいなのか、映画にでてくる登場人物の名前を覚えるだけでも大変でした。事前に下調べしてから見れば、もっと違った印象になったのかもしれません。映画の展開が速いので付いていくのが大変でした。ただ、テーマ的には重い内容だったものが、この展開の速さで、良い意味で雰囲気の変わったものになったのです。ただ、細かい事にこだわらず、中国の英雄ものを扱った戦争物と割り切って観に行けば、とても楽しんで観る事ができる映画という感じの面白い映画だと思います。また、英雄もの・戦いものと割り切ると、楽しんで観る事が出来ます。また、私的には。大量のエキストラを動員して描かれている軍勢のシーンは見どころです。やはり中国でないと実現できないシチュエーションだよなって思いました。

 

30代男性
30代男性

この作品を、安易に“歴史スペクタクル”と呼んでほしくない。アクション映画が歴史のコスプレをしているような映画とは違います。もちろん、スケールは壮大ではありますが、描かれているテーマは戦争の愚かさであり、それを華美に演出することなく、じわりじわりと染みこんでいくように計算された骨太な作品です。中国の古代史をテーマにした作品といえば、最近では「キングダム」が有名ですが、その何年も前にこんな名作が生まれていたことを恥ずかしながら知りませんでした。どちらも同じように人気コミックを映画化した作品ですが、中身は大きく違います。先ほども書いたように、キングダムとの大きな違いは、テーマが武将の野心ではなく、戦争への皮肉であるということ。10万の大国に攻められている小国が、平和を守るために対抗する本作。これを題材として扱うなら、小さなものが大きなものを打ち破るジャイアントキリングの物語としても描けたはず。でも、墨攻ではそれをしなかった。アンディ・ラウ演じる主人公、革離の行動、姿勢、そしてその運命には、戦争の愚かさが色濃く強調されています。戦争は正義と悪の戦いではない。お互いがお互いの正義を衝突させているものに過ぎず、後に残るのものは何もない。映画を見ている中で、私は、とある戦争ドキュメントで戦争体験者がもらした「戦争に勝ったやつなんかいない。」という言葉を思い出しました。革離は主人公ですが、決して戦争の英雄として描かれていません。なぜなら、戦争に英雄など存在しないからです。私たちは、この人物の皮肉な運命を通して、戦争の愚かさを実感させられるのです。この出来事から何千年とたった現在でも、教訓を生かすことができず、いまだに戦争や内紛は無くなっていません。日本人が稲作を始めた時代の過ちを、世界はいつまでたっても繰り返している。この映画は、現代を生きる全ての人たちに問いを投げかけます。まだわからないのか、と。

20代男性
20代男性

壮大な戦闘シーンで興奮しながら鑑賞することができました。裏切り行為や復讐心も鮮明に描かれていますので、見ごたえがある映画でした。人間関係がドロドロな映画です。大国主義に成り行く酷い心が吹き彫りにされています。人を傷つけずに平和になる可能性があることも知らないといけないと感じました。ストーリーとして、日本の原作になっていますが、3ヵ国4地域による合作になっていますので世界観が素晴らしい内容になっています。展開もテンポがよく見ごたえを感じることができました。世界観が上手に表現されていましたので楽しみながら見ることができました。人間の心理や時代の背景など描かれており、歴史を感じることができます。日本から世界に出た映画なので日本人にとって嬉しい映画となっています。また、中国女優さんも出演していますのでグローバルな映画となっています。その女優さんがとても美しく見ごたえを引き出してくれていました。原作を思い出すようなシーンもありましたので、両方見ることをオススメしています。迫力のある映像やシーンを思う存分鑑賞できます。中国など海外の技術があってこそのこの映画だと感じることができました。文化の交流で最高の作品に仕上がっています。

40代男性
40代男性

墨攻という映画、墨家というのを知っているとしらないとで、ずいぶん感じ方が変わる映画です。墨家というのは実在した集団で、各地におもむき、戦闘の助っ人をする集団でした。ただ、傭兵というだけでなく、どちらかといえば派遣型の軍師といえるものです。しかも、侵略する側に加担することなく、守るための戦いのみに赴くのです。そんな墨家集団をモチーフにした小説があり、漫画があり、それを原作としたのがこの映画です。正直、映画になるとは思っていなかったのです。理由はスケールの大きさ。大陸の戦闘なのでとにかく人の数がいる。そして、興味を持ってくれる人がいるかという問題。しかし、そのあたりは、日本だけではなく、中国、韓国というアジア合作という形で解決されました。何より主人公であるアンディ・ラウ演じる革離。これが、ひとり気高く、現実の前に揺るがず、理想をかなえようとします。しかし、彼のその志の高さゆえに、孤立を深めていく様は、苦しく痛々しいのに、あくまで凛々しい。しかし暗いだけのヒューマンドラマではありません。状況は小国を大国が攻めるのは少数で防ぐという逆境。中国大陸と思われる広大な映像で描かれるアクションは、最低限の特殊撮影しか使っておらず、人間同士の生のぶつかり合いが多く描かれていて、手に汗握ります。

50代男性
50代男性

墨攻は、2006年に公開された映画で、中国と日本、香港、韓国の共同制作された映画です。簡単なあらすじは、紀元前370年ごろの戦国時代に、攻撃をせずに守り抜く「非攻」する集団の墨攻がいました。その頃大国趙が送り込んだ猛将・巷淹中が率いる10万もの大軍を前に、全住民わずか4千人の梁城は落城寸前の危機に瀕しています。梁王は墨家に援軍に援軍を求めるのですが、やってきたのは粗末な身なりの革離ただ1人です。革離は王に1ヵ月持ちこたえれば趙軍は撤退するはずだと主張します。兵に関する全権限を与えられると、早速、城を守る準備に取り掛かるというストーリーです。この映画は古代中国を舞台にしていて、その頃の様子が忠実に再現されている様子が見どころです。このストーリーは日本の漫画が原作になっているところも興味深いです。全体的にアクション映画となっていて、展開も早いため飽きることなく見られる映画でした。また、映画の中では謙虚なカクリが次々と策を成功させていくところが見ていて気持ちよかったです。世間知らずの王子を上手にかわしながら、自分の思い通りの展開に持ち込む様子が痛快でした。武器や兵士に限りがあっても、知恵だけで戦えるものであることも教えてもらえた気がします。

 

まとめ

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